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2003 Vol.1 No.1「海ー自然と文化」東海大学紀要海洋学部 2003年11月30日発行 |
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衛星散乱計データを用いた全球洋上における
海上風/海面応力格子プロダクトの作成及び精度検証 |
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要 旨 |
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人工衛星搭載の散乱計が実用化すると共に,時間的空間的に高頻度での海上風データ取得が可能となった.散乱計搭載衛星
には1992-2000年の長期間継続観測がなされたERS と1999年から現在に至るQscat/SeaWindsがあり,我々はこれらのデー
タを用いて海上風および海面応力に対する高解像度の格子データ作成を行って来た.両衛星の格子データを統合することによ
って約12年分のデータセットが得られ,数日から数年周期の変動解析が可能となるが,センサー特性等の相異に基づく両衛星
の格子データ間の整合性を検証する必要がある.本研究では両衛星データが重複する2000年を対象として,我々の作成した海
上風/海面応力格子データ及び数値予報モデル再解析データを含めて現場観測としてのブイデータとの比較による精度検証を
行った.その結果,我々のQscat データの高い信頼性が明らかになると共に,ERS 風速(海面応力)に系統的な誤差が認め
られた.Qscat風速(海面応力)との間の回帰関係を通してERS の補正データを作成した結果,両衛星間の系統的な誤差は
解消された.また,ブイデータを用いて補正後のERS の精度を評価した結果,熱帯域における精度の向上が認められた. |
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