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要 旨 |
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マングローブ林内の土壌堆積機構の基礎となる潮汐流動に対する渦粘性力を定式化するため, R 型マングローブ域である西表島相良川流域で調査を実施し,以下の知見を得た.
1)渦粘性の効果で,creek に沿う方向の流速は林内で大きく減衰する.
2)上記の海水運動の場はcreek の潮流に起因する渦粘性力と形状抵抗力で釣り合っている.
3)渦動粘性係数の値は1x10 3〜100x10 3cm2/sとなり,有効樹木間隔を用いたレイノルズ数の増大とともに減少する傾向がみ
られ,定式化の可能性が示された.
4) 上記の値は既往の知見を適用できない大きな値であり,マングローブ域における樹木,地上根の特異な存在による効果を
示唆している.
定式化された渦動粘性係数と既に得られている形状抵抗係数を用いることによって,林内の海水流動が再現され,土壌堆積
機構の解明へと展開する. |
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