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要 旨 |
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人工授精による22°Cの飼育下でのRhodeus spinalisの完熟卵形および発育形態について報告した.本種の完熟卵形は,紡錘形をしていた.Rhodeus spinalisの孵化直後仔魚は,Rhodeus属の他の種と同様に翼状突起がよく発達していた.しかし,卵黄のうの前端部は比較的卵黄量が多く存在し,太丸く突き出る点で既往のRhodeus属の孵化直後仔魚の形態と識別できると考えられた.本種は26〜28日齢で二枚貝から浮出して自由遊泳期になるものと推定され,この日数は Rhodeus属のどの種よりも遅かった.背鰭の稚魚斑を形成する黒色色素胞叢の分布は第3不分岐軟条から第5,6分岐軟条で,その分布の後端は鰭基底に達しない.また,背鰭稚魚斑の形態が楕円というよりは真円に近い円形である点でいずれのRhodeus属の種のものとも識別できるものと考えられた. |
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