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要 旨 |
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植物や生物が生息可能な環境に配慮したポーラスコンクリートと呼はれる新しい材料が開発されている.ポーラスコンクリートは大きく連続的な空隙を多く含むため,これを使用した構造物は従来のコンクリートを使用したものと比較して弱い.このため,構造物の維持管理には細心の注意を払う必要がある.しかし,ポーラスコンクリートは近年になって研究・施工が盛んに行われている為,このような構造物を維持管理するための適切な方法が未だ開発されてはいない.岩盤力学の分野ではAydanら(2001,2002,2003,2004)によりAE(音)計測や自然電位計測で成果が上げられており, 本研究ではこの考えをポーラスコンクリートに適用した. ポーラスコンクリートを使用した1軸圧縮試験を,応力・ひずみ・AE・自然電位の多重パラメータを自動計測により実施した.また,自然電位計測の代わりに直流定電流電源を使用した比抵抗計測も行った.さらに,コンクリート分野で一般に行なわれている,非破壊試験を行う事で,ポーラスコンクリート自体の特性についての検討も行った.これらの結果から,自然電位とAEの変化が供試体の破壊前に計測され,ポーラスコンクリートを使用した構造物での管理手法の開発に向けた基礎的データとなり得るものと考えられる. |
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