2005 Vol.2 No.3「海ー自然と文化」東海大学紀要海洋学部  2005年3月30日発行
採石発破を利用した台湾花東縦谷北部周辺地域の地下構造探査
(序報)
馬場久紀・楊 宜升・岩下 篤・飯塚 進
要 旨
台湾花東縦谷北端周辺域で採石発破を利用した屈折法地震探査による地下構造調査を実施した.観測に用いた採石発破 場には,花蓮縣中央にある萬栄(SP.1)と北部の三棧(SP.2)の2箇所を利用した.これらの採石場では,ほぼ週に 1度の割合で,100〜300kg の火薬を使用し採石を行っている.探査測線は,両端発破となるLine A (測線長約47km), SP.1から花東縦谷を東西に横断する片測線Line B(測線長約10km)と北東方向に延びる片測線Line C(測線長約12 km)の3測線とした.

観測の結果は,短測線Line B とLine C では,測線全体にわたり良好な波形記録が得られ,それぞれ4.4km/sec・4.5 km/secと非常に早い速度の直達波が観測された.一方,測線Line A ではSP.1とSP.2のそれぞれの発破点から約27 km まで良好な記録を得ることができた.その結果,発破点付近では4.4km/secの速度を持つ表層の下に,速度5.7km/ secの層が観測された.