2006 Vol.4 No.3「海ー自然と文化」東海大学紀要海洋学部  2007年3月31日発行
総説
折戸湾の利用についての提言
小西敏之・伊東剛
要 旨
静岡市が政令指定都市となって社会環境や経済環境が大きく変動しつつある現在,地域の独自性を活かした個性的で魅力あふれる地域づくりを見据えた地域環境の整備が必要であるといえる.

地域づくりに対して,後世に「何を残していくのか」「何を伝えていくのか」ということを模索しながら「快適な環境 づくり」を目指すことを考える.さらに地域住民がゆとりを持って,個人的に又は組織的に満足のいく生活を送る事がで きるように,また,この地を訪れた人々が「感銘を覚える地域」であるように,地域固有の食文化(寿司屋等),スポーツ振興(J リーグ/エスパルス),歴史・文化(清水の次郎長他),さらに富士山の眺望という資源を活用した環境・施設整備を行うことが重要であると考える.そしてこの手法こそが「地域らしさをアピール」し「伝統文化・産業を保存伝 承」する役割を持ち,「地域活性化のあり方」として意義があると考える.

このようなことから,静岡市清水折戸湾について,現状を把握し,関連計画等を良く理解し,それらをふまえコンセプトと目標を立てた.そのコンセプト及び目標を達成すべく施策を環境整備,施設のイメージ,街づくりアイデアとして提案した.